「汎花(ハンナ) 日々雑感」(第3回)
花のお世話をするということ
ボランティア・ガーデナー 松原 咲子
ある家事評論家の女性が80歳になったときに、自分が責任を持つものが必要だからと、メダカを飼い始めたそうです。犬や猫となると、体力もいるので、メダカならと。なるほど、自分がお世話される立場だけでなく、お世話する立場に立つことが老いても必要なのかもしれません。
私も80歳になったとき何が出来るだろう?せめて花だけは育てたいなと思いました。お世話をすることは、元気や喜びをもらうということなのでしょうね。
そう思って「お世話させていただく」という謙虚な心でボランティアをしているつもりなのですが、、、悪質な花泥、ゴミ投棄、ゲロ、人糞などがあると、ついつい「なんという奴だ」と謙虚さがぶっとんでしまいます。
私にとって汎花は自分を見つめる厳しい道場?でもあります。
※写真をクリックすると拡大します
花便り
|
<花がいっぱいアイビーゼラニウム> 南アフリカ原産。常緑半つる性多年草。地面を這うように伸び、アイビー(つた)に葉が似ていますが、ゼラニウムの近縁種で育て方はほぼ同じ。 ベランダで3年間育てた白、ピンク、赤のアイビーゼラニウムの大株を、花壇へ植え込み、以来挿し芽で増やしてきましたが、なぜかこのピンクだけが圧倒的な強さで増え続けました。日光と乾燥が好きなので、ヨーロッパの窓辺のフラワーボックスであふれんばかりの花を咲かせるのは、たいていゼラニウム類のようです。 四季咲きで、真夏と真冬以外はほとんど花をつけているので、特に梅雨時になると、私自身が暑苦しくて飽きてしまうのですが、「綺麗ですねえ。元気のでる色ですね」と通りがかる人たちに声をかけられると、ハッとして、お花の前で反省です。アルカリ土壌が好きなので、年1回くらい、石灰質を株元に撒くと、元気に育ちます。
|
|
<増やしやすいニーレンベルキア> 南米原産。多年草。春から秋まで時々お休みしながら咲き続けます。花も葉っぱもひ弱そうですが、茎は固くて、そのままブスブス日陰に挿して水遣りするだけで 簡単に増やせます。ブルーは犯罪抑止力があると言われています。街灯をブルーにしたら 犯罪が減ったという実績もあるとのこと。私自身が好きということもあるのですが、汎花では白、ブルー紫系の花を意識的に増やしています。そうすると、赤黄ピンクの花が鮮やかさを増し、よりいっそう美しく映えるように思います。このニーレンベルキアは、たまたま植え込んだ場所との相性が良かったのか、熱帯生まれにもかかわらず、もう5年目の冬を迎え、「がんばっぺし」しています。 |
(花の栽培、写真:全て筆者)
←前回へ | 次回へ→
第1回 | 第2回 | 第3回 | 第4回 | 第5回 | 第6回 | 第7回 | 第8回 | 第9回
「緑 de つながる通信_メンバー発信、あれこれ♡」トップへ